ドローン国家資格の合格発表。SNSには「合格しました!」「これで業務に使える!」という投稿が見受けられます。
努力の成果ですし、もちろん胸を張っていいことです。でも、そこで安心してしまうのは、少し危険かもしれません。国家資格はゴールではなく、スタートラインに過ぎないからです。
国家資格で保証されるのは「技量」まで
国家資格は、操縦技量を客観的に証明する制度です。「安全に飛ばせる技術がある」という最低限の保証を国が与えてくれるもの。しかし、それだけで「安全運航」が実現するわけではありません。実際の現場では、次のような要素が安全を左右します。
- 気象や電波状況など、常に変化する環境
- チーム内での情報共有や声かけ
- 機体・バッテリーの管理体制
- トラブル発生時の初動判断
これらは、国家資格の範囲を超えた「実務力」と「組織力」に関わる部分です。
現場で起きる「想定外」は、資格試験では出題されない
資格試験は整った環境で行われます。風も穏やかで、電波も安定していて、トラブルは起きません。でも現場では、風が急に変わる、バッテリー残量が不安定になる、通信が切れる、そんな想定外が日常的に発生します。その瞬間に必要なのは、マニュアルではなく状況認識と判断力です。そしてそれを支えるのが、チームでのコミュニケーションや安全文化。つまり、「資格」は安全の一部に過ぎないのです。
「安全文化」を持つ現場だけが、事故を防げる
航空の世界には、こんな言葉があります。
「安全は、技術ではなく文化でつくられる。」
どんなに優れた操縦技量を持っていても、安全確認を怠れば事故は起きます。逆に、チーム全体に「声を掛け合う文化」があれば、ミスの芽を早い段階で摘むことができます。
ドローン産業界も、いままさにこの「文化づくり」の段階にあります。制度が整った次は、安全文化をどう根づかせるかが問われています。
DOSAの国家資格講習は、「文化づくり」の第一歩
DOSA(ドローン・オペレーション・セーフティ・アカデミー)は、国家資格を安全文化の入口と位置づけています。
講習はすべて屋外で行い、風・光・通信環境など、現場と同じ条件で判断力を鍛えます。また、全受講者に「ドローン応急手当講習」を無料付帯(エコノミープラン除く。スタンダードプランは半日間の短縮版)。これは、技量だけでなく「守る力」を育てるため。もしものときに動ける人を増やすことが、産業全体の安全につながると信じています。
DOSAで学ぶ国家資格講習は、単なる資格取得ではなく、「安全文化を持った操縦者」になるための最初のステップです。
合格後にこそ、学びを止めない
本当の成長は、資格を取ったあとに始まります。現場での判断・チームの連携・安全管理体制づくり・・・。これらを継続的に磨くことで、ようやくプロの操縦者になれます。
DOSAでは、国家資格の先に進むための講習(CRM・SMS・応急手当など)も体系化しています。これは、「国家資格を取った人が、次に何を学ぶべきか」が明確になるよう設計されたものです。つまり、資格を取ったあとも「成長が続く仕組み」を持つのがDOSAの特徴。
まとめ:資格は、信頼の入口
ドローン国家資格は、信頼される操縦者になるためのスタートライン。合格はゴールではなく、安全をつくる旅の始まりです。「資格を取ったけれど、これからどうすればいいか分からない」そんな方こそ、今が一番大切なタイミングです。
資格を「守られるための証明」ではなく、「周囲を守るための力」に変えていく。DOSAは、その第一歩を一緒に歩む講習機関です。