ドローン運航のためのCRM講習(基礎編)
安全は個々人の注意ではなく、チームで守る。
円滑なドローン運航を実現させるための「理解と気づき」の講習です。
修了時に認定証を発行します
講習の目的 ― 「人はミスをする」を前提に、チームで安全を支える
本講習は、ドローンの運航における事故の成り立ちとヒューマンエラーの本質を理解し、日常業務で活かせるノンテクニカルスキルを身につけることを目的とします。
ハインリッヒの法則やスイスチーズ・モデルといった枠組みをベースに、エラーが生まれる流れを学び、解決思考で対策を講じる視点を養います。
学びの流れ(基礎編)
① 事故事例と事故の成り立ち
身近なドローン事故のケースから、ハインリッヒの法則・スイスチーズ・モデルでリスクの重なりを捉えます。
② 人はミスをする
人間の限界と、エラーが高まる状況・フェーズ理論・発生比率を理解します。
③ 防止策① 自分を知る
思考・感情・認知バイアスを踏まえた自己理解と、自己診断のアプローチ。
④ 防止策② 責任思考から解決思考へ
「誰が悪いか」ではなく「どうすれば良くなるか」。SFAで現場改善につなげます。
⑤ CRMの基本と5大スキル
導入背景・目的・権威勾配、JAXA方式の5大スキルの要点と活用。
⑥ SHELL/TEMの基礎
ズレの可視化とリスク管理の実践視点を学びます。
⑦ 演習・ゲーム(基礎編)
伝達ゲーム等でコミュニケーションと状況認識の質を体感。
⑧ 実務への落とし込み
ブリーフィング/デブリーフィングの定着、LOFTの考え方、アクションの明確化。
章立ての出典:教材V2.0「目次」「CRMの目的と5大スキル」「TEM」「SHELL」「ゲーム」ほか。
他のCRM講習との違い(基礎編としての位置づけ)
| 観点 | DOSAのCRM講習(基礎編) | 一般的なCRM講習 |
|---|---|---|
| 目的 | 知識→気づき→行動変容の3段階構成 ヒューマンエラーのメカニズムを理解し、体験と議論を通じて気づきを得て、チーム行動の変化へとつなげる。 |
概念や理論の理解を目的とし、知識習得で完結する。 |
| 内容構成 | 事故事例→原因分析(ハインリッヒ・スイスチーズ等)→解決思考(SFA)→CRM/TEM/SHELLへと体系的に接続。 | 航空CRMの理論やフレームワーク紹介が中心で、実務シーンとの接続が弱い。 |
| スキル | JAXA方式の5大スキルを軸に、権威勾配・ブリーフィング・主張・状況認識・チームビルディングを行動レベルで体得。 | スキルの名称紹介に留まり、実際の行動定着まで至らない。 |
| 実務適用 | SFA、ブリーフィング、LOFT(模擬運航演習)などを通じて、翌日から使える行動変容を促す。 | 理論理解が主で、現場への応用手法が少ない。 |
| 演習 | 伝達ゲーム等で、状況認識(SA)とコミュニケーションの重要性を体感。講師のフィードバックで行動変容を促す。 | 講義中心で、体験型の演習や行動分析が少ない。 |
受講対象
受講後に得られること
タイムテーブル(標準例)
当日の進行やディスカッションの深さにより、各セッションは±10分程度前後します。企業研修・出張講習では、開始時刻・昼休憩等をご希望に合わせて調整いたします。
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 10:00–10:15 | オリエンテーション/目的共有 |
| 10:15–11:00 | 事故事例と事故の成り立ち(ハインリッヒの法則/スイスチーズ・モデル) |
| 11:00–11:45 | 人はミスをする/ヒューマンエラーのメカニズム(フェーズ・比率) |
| 11:45–11:55 | 休憩 |
| 11:55–12:35 | 防止策① 自分を知る(認知バイアス/自己診断) |
| 12:35–13:35 | 昼休憩 |
| 13:35–14:15 | 防止策② 解決思考(SFA) |
| 14:15–15:00 | CRMの基本と目的・権威勾配・5大スキル(JAXA方式) |
| 15:00–15:10 | 休憩 |
| 15:10–15:45 | SHELLでズレを可視化/TEMでリスク管理 |
| 15:45–16:20 | 演習:伝達ゲーム等(基礎体験) |
| 16:20–16:45 | 実務への落とし込み(ブリーフィング/デブリーフィング、LOFTの視点) |
| 16:45–17:00 | ふりかえり・質疑応答・修了手続き/認定証のご案内 |
※総学習時間は休憩を除き約6時間です。
認定証(修了証)の発行
本講習を修了された方へ、DOSA「CRM講習(基礎編)」認定証(氏名入り)を発行します。社内の教育履歴や評価、チームの共通言語形成の証としてご活用ください。
※発行タイミングや表記内容は開催回により一部異なる場合があります。
講師より
ドローンの安全は、ルールや技量だけでは動きません。
基礎編ではヒューマンファクターの本質を正しく理解し、チームで同じ言葉で「安全」を語れるようになることを目指します。行動訓練は実践編の役割です。まずはなぜ文化が必要かを共有しましょう。
現場では「言いにくさ」や「伝わったつもり」が、いつの間にかリスクになります。
基礎編では、コミュニケーションのつまずきやすいポイントを自分ごととして捉え直す気づきを大切にしています。まずは報告しやすい空気をどうつくるかを一緒に考えましょう。