DOSA千葉校は、国家資格取得だけを目的とせず、安全な未来を築く人材の育成こそを使命としています。

CRM講習(基礎編)

民間資格

Private Certification

CRM基礎講習 | DOSA
ノンテクニカルスキル / CRM BASIC

現場の「言ったつもり」「分かったつもり」を減らす、CRM基礎講習。

事故は、操縦者1人の判断だけで起きるとは限りません。
伝達漏れ、確認不足、思い込み、遠慮が重なったときに、現場の安全は崩れます。
本講習では、ドローン運航で起こりやすいヒューマンエラーを理解し、報告・相互確認・ブリーフィングの質を上げるための基本を1日で学びます。
2026年改訂版では、国際標準(ICAO/EASA)に基づきオートメーション管理Just Cultureを新たに追加しました。

修了時に 認定証 を発行します
講習時間 1日(6時間)
受講料 29,700円(税込)
開催形式 対面開催
法人対応 出張講習可
位置づけ 基礎理解の1本目

先に確認する

この講習で扱うこと
伝達漏れ・確認不足・自動化への過信・言いづらさへの対策
学び方
座学+ディスカッション+基礎演習
向いている方
2名以上で現場に入る会社・チーム
補足
国家資格プレミアムは同一内容/スタンダードは簡易版

こんな状態なら、先にCRMです

追加の操縦訓練より先に、伝達・確認・共有の質を見直したほうがよい場面があります。
本講習は、「人はミスをする」を前提に、ドローン運航の現場で起きやすいヒューマンエラーの成り立ちを理解し、チームとして事故を防ぐための共通認識をつくることを目的とします。

指示は出しているのに、現場で認識が揃わない 言葉の受け取り方が人ごとに違うと、同じ説明でも行動がずれます。
ヒヤリハットが出ても、個人の反省で終わる 再発防止が注意喚起だけだと、同じ種類の見落としが起こりやすくなります。
若手や補助者が、違和感を口に出しにくい 遠慮や権威勾配があると、言うべき情報が現場で止まります。
自動飛行中に「何かおかしい」と気づいても、切り替えが遅れる 「機体が自動で動いているから大丈夫」という過信が、緊急時の判断を鈍らせます。
ブリーフィングやふりかえりが形だけになっている 実施していても、何を確認し、何を残すかが曖昧だと効果は薄くなります。
インシデントを報告しにくい空気がある 「責められるかも」という恐れがある組織では、問題が水面下に潜り続けます。
ヒューマンエラーのメカニズム理解(フェーズ理論・発生比率など)
責任追及より先に、改善策を考える視点(SFA)
CRM・TEM・SHELLを使った、チームでの安全確保の考え方
オートメーション管理とJust Cultureによる組織文化の土台づくり

学びの流れ(基礎編・2026年改訂版)

① 事故事例と事故の成り立ち

身近なドローン事故のケースから、ハインリッヒの法則・スイスチーズ・モデルでリスクの重なりを捉えます。

② 人はミスをする

人間の限界と、エラーが増えやすい状況・フェーズ理論・発生比率を理解します。

③ 防止策① 自分を知る

思考・感情・認知バイアスを踏まえた自己理解と自己診断のアプローチを扱います。16 Personalitiesは事前課題として実施します。

④ 防止策② 責任思考から解決思考へ

「誰が悪いか」ではなく「どうすれば良くなるか」。SFAを用いて現場改善につなげます。

⑤ CRMの基本と5大スキル

導入背景・目的・権威勾配、JAXA方式の5大スキルの要点と活用、LOFTの考え方を学びます。

⑥ TEM:脅威とエラーの管理

脅威・エラー・望ましくない航空機状態(UAS)の3要素と、Mitigation(緩和策)の実践を理解します。

⑦ SHELLモデルによるエラー分析

ズレを可視化するSHELLモデルの5要素を理解し、ヒューマンエラーを「個人の失敗」でなく「システムの問題」として分析します。

2026年新規追加

⑧ オートメーション管理

自動化の4段階(手動操縦〜自律飛行〜RTH)とautomation complacencyのリスクを理解。「いつ手動に介入するか」の判断基準と、スタートル効果への対処を学びます。

2026年新規追加

⑨ Just Culture:報告できる組織をつくる

ICAO/EASAが推進する公正文化の概念を理解。「報告しない」を生む5つの要因と、エラーと違反を区別する組織文化の3原則を学びます。

⑩ 演習・ゲーム(基礎編)

伝達ゲーム・NASAゲームを通じて、コミュニケーションと状況認識の質を体感します。

※⑧⑨はICAO/EASAの国際標準に基づき2026年改訂版で追加した章です。

他のCRM講習との違い(基礎編としての位置づけ)

観点 DOSAのCRM講習(基礎編) 一般的なCRM講習
目的 知識→気づき→行動変化の3段階
ヒューマンエラーのメカニズムを理解し、体験と議論を通じて気づきを得て、チームの行動変化へつなげます。
概念や理論の理解を目的とし、知識習得で終わることが多い。
内容構成 事故事例→原因分析→解決思考(SFA)→CRM/TEM/SHELL→オートメーション管理→Just Cultureと、現場で使う順で接続。ICAO/EASAの国際標準に準拠した10章構成。 航空CRMの理論やフレームワーク紹介が中心で、実務との接続が弱い。オートメーション管理・Just Cultureへの言及がないことが多い。
スキル JAXA方式の5大スキルを軸に、権威勾配・ブリーフィング・主張・状況認識・チームビルディングを行動レベルで理解します。 スキルの名称紹介に留まり、現場行動への落とし込みが浅い。
自動化対応 2026年新規
GPS支援モード・自律飛行・RTHの落とし穴と手動介入の判断基準、スタートル効果まで扱います。
自動化に伴うリスク(automation complacency)への言及がほぼない。
組織文化 2026年新規
Just Culture(公正文化)の3原則を学び、ヒヤリハットを報告・活用できる組織文化の土台をつくります。
個人のスキル向上に留まり、報告文化・組織文化の形成まで扱わないことが多い。
演習 伝達ゲーム・NASAゲームで、状況認識(SA)とコミュニケーションの重要性を体感し、講師のフィードバックで理解を深めます。 講義中心で、体験型の演習や行動分析が少ない。

受講対象

ドローン運航責任者・運航管理者・安全推進担当者
2名以上で現場に入り、伝達ミスを減らしたい会社・チーム
ヒューマンエラーの理解と対策を、現場で具体化したい方
報告文化やブリーフィング/デブリーフィングを定着させたい方
自動化・自律飛行を活用しており、緊急時の判断力を高めたい方
ヒヤリハットを報告・共有できる組織文化をつくりたいリーダー・管理職

受講後に得られること

事故の成り立ちとエラーの流れを、チームで説明できるようになります
「責任思考」から「解決思考」へ切り替える視点と手順が整理されます
CRMの5大スキル/SHELL/TEMを使うための土台ができます
ブリーフィングとふりかえりで、改善の記録と見直しが定着しやすくなります
自動化の4段階とスタートル効果を理解し、緊急時の手動介入判断が迷わなくなります
Just Cultureの3原則を理解し、ヒヤリハットを報告・活用できる組織文化の第一歩を踏み出せます

タイムテーブル(標準例)

当日の進行やディスカッションの深さにより、各セッションは±10分程度前後します。企業研修・出張講習では、開始時刻・昼休憩などをご希望に合わせて調整いたします。

📋
事前課題:16 Personalities 性格診断テスト(所要時間:約15分)

受講前に16 Personalitiesの診断(無料・スマートフォン可)をお済ませください。受講案内メールにURLと手順をお送りします。当日、結果のタイプ(例:INTJ)をメモしてお持ちいただくと、第③セッションの内容がより深まります。

時間 内容
10:00–10:15オリエンテーション/目的共有
10:15–10:50事故事例と事故の成り立ち(ハインリッヒの法則/スイスチーズ・モデル)
10:50–11:25人はミスをする/ヒューマンエラーのメカニズム(フェーズ理論・発生比率)
11:25–11:35休憩
11:35–12:05防止策① 自分を知る(認知バイアス/16Pタイプ別ディスカッション)事前課題あり
12:05–13:05昼休憩
13:05–13:30防止策② 解決思考(SFA)
13:30–14:25CRMの基本と目的・権威勾配・5大スキル(JAXA方式)・LOFTの考え方
14:25–14:35休憩
14:35–15:05TEM:脅威とエラーの管理(Threat・Error・UAS・Mitigation)
15:05–15:25SHELLモデルによるヒューマンエラー分析
15:25–15:55オートメーション管理(自動化の4段階・スタートル効果・手動介入の判断基準)2026年新規
15:55–16:10Just Culture:報告できる組織をつくる(公正文化の3原則)2026年新規
16:10–16:40演習:伝達ゲーム(チームビルディング)
16:40–17:00ふりかえり・質疑応答・修了手続き/認定証のご案内

※総学習時間は休憩を除き約6時間です。紫色でハイライトされた行は2026年改訂版での新規追加セッションです。

認定証(修了証)の発行

本講習を修了された方へ、DOSA「CRM講習(基礎編)」認定証(氏名入り)を発行します。社内の教育履歴や評価、チームの共通言語形成の証としてご活用ください。

※発行タイミングや表記内容は開催回により一部異なる場合があります。

講師より

戸出智祐の顔写真(ダイヤサービス代表取締役/安全推進責任者)
戸出 智祐
株式会社ダイヤサービス 代表取締役/安全推進責任者

ドローンの安全は、ルールや操縦技量だけでは維持できません。
基礎編では、ヒューマンファクターの本質を正しく理解し、チームで同じ言葉で「安全」を話せる状態にすることを目指します。2026年改訂では、自動化が進む現場で必要な「介入の判断力」と、報告できる組織文化の土台である「Just Culture」を新たに加えました。行動訓練は実践編の役割です。まずは、なぜ文化が必要かを共有しましょう。

佐々木真衣の顔写真(運航管理グループ)
佐々木 真衣
運航管理グループ

現場では、「言いにくさ」や「伝わったつもり」が、気づかないうちにリスクになります。
基礎編では、コミュニケーションのつまずきやすいポイントを自分ごととして捉え直すことを大切にしています。今回の改訂で加えたJust Cultureの章では、「報告した人が責められない文化」をどうつくるかを一緒に考えます。まず自分から、報告しやすい空気をつくる一人になってもらえたらと思います。

開催概要

講習時間:1日(6時間)
形式:座学+ディスカッション(演習は基礎体験)
受講料:29,700円(税込)
講師:株式会社ダイヤサービス 運航管理グループ
場所:株式会社ダイヤサービス(千葉県千葉市花見川区)
修了証:講習修了者に認定証を発行

よくある質問(FAQ)

オンラインでの受講は可能ですか?
コミュニケーションやチームビルディング、ゲーム要素を含むため、基本的に対面開催です。
出張講習には対応していますか?
はい、対応可能です。出張に伴う諸経費・出張費は別途となります。まずは日程・人数の目安をご相談ください。
会社でまとめて受講する場合、割引はありますか?
ご希望に沿えるよう、人数や日程に応じて個別に調整いたします。お問い合わせください。
事前課題(16 Personalities)を忘れた場合はどうなりますか?
当日の診断セッション(約5分)をお持ちのスマートフォンで実施いただけます。未実施でも講習に支障はありませんが、事前に行っていただくと当日の時間を対話に充てることができます。
ドローン関連事業ではありませんが、受講できますか?
はい、受講可能です。お申込前に目的や業務内容をお聞かせください。業種に合わせて一部カリキュラムを調整します。
国家資格講習の「スタンダード/プレミアム」に含まれるCRMと本講習の関係は?
プレミアムは同一内容、スタンダードは簡易版です。CRMをしっかり学びたい方はプレミアムを推奨します。
2026年改訂で追加された「オートメーション管理」と「Just Culture」はどのような内容ですか?
オートメーション管理は、GPS支援モード・自律飛行・RTHなど自動化機能の種類と落とし穴、手動介入の判断基準、スタートル効果(突然の異常に体が一瞬フリーズする生理的反応)への対処法を扱います。

Just Culture(公正文化)は、ICAO/EASAが推進する「誠実なエラーを報告した人が罰せられない組織文化」の概念です。なぜヒヤリハットが報告されないのかを分析し、報告→改善サイクルをチームで実践するための3原則を学びます。

申込み

まずは、現場で起きている伝達漏れ・確認不足・言いづらさを見直すところから。
本講習は、そのための基礎理解をそろえる1本目です。
2026年改訂版では、オートメーション管理Just Cultureを加え、国際標準に準拠した内容に強化しました。